2015年6月9日火曜日

6月8日(月) 一般の会 第3回

この日は,17名の参加がありました。皆さん,お疲れ様でした。

ダンマシェアリングでは,様々な思いを抱えながら瞑想会に参加されていたり,あるいは瞑想の最中に自身の様々な側面と向き合う経験をされた話が伺えました。
皆さん,本当にお疲れ様です。


本日のプチトークは,四諦八正道についてお話ししました。

四諦とは,お釈迦さんが最初の法話で説いたとされる仏教の根本的な考え方の一つで,瞑想などの修行を行う根拠を示すものです。

四諦とは,四つの真理,といった意味です。苦集滅道の4つです。

苦諦(くたい):苦しみがない生活などというものはなく,むしろ一切が苦であるという真理
 ※生きていく上で必ず直面する苦しみ(四苦八苦)
   生老病死+
          愛別離苦(あいべつりく):愛する者ともいつか別れる苦しみ
          怨憎会苦(おんぞうえく):嫌いな人とも共に生活しなくてはならない苦しみ
          求不得苦(ぐふとくく):求める物が得られない苦しみ
          五蘊盛苦(ごうんじょうく):人間の肉体や精神が思うがままにならない苦しみ

集諦(じったい):苦しみを無くそうともがくことがむしろさらなる苦しみを生むという真理

滅諦(めったい):苦を無くすことは出来るという真理

道諦(どうたい):苦を無くすための8つの道(八正道)に関する真理
 正見(正しい物事の見方をしましょう)
 正思(正しく考えましょう)
 正語(正しい言葉を使いましょう)
 正業(正しい行いをしましょう)
 正命(正しい生活をしましょう)
 正精進(正しく努力しましょう)
 正念(正しくマインドフルネスをしましょう)
 正定(正しく集中力を磨きましょう)

「世の中は苦に充ちている。それを(いつもしているように)無くそうとすればするほど苦しみは増えていく。しかし,苦を滅する方法はある。それは,八正道を実践することである。」ということです。

瞑想自体も確かに苦痛をもたらしますが,もっと巨大でもっと根源的な,この世のあらゆる悩みや苦しみを乗り越えていくための方法の一つとして,マインドフルネスが提案されているわけです。

ここで重要なことは,8つもある方法の,マインドフルネスは一つの方法でしかないわけで,ただマインドフルネス瞑想さえやれば「悟り」を開ける,という訳では必ずしもないということです。

ですが,「悟り」とまでは行かなくても,苦しみとうまくつき合える自分自身を育てる営みとして,マインドフルネスは有効であることが,こうした考え方から示唆されます。

マインドフルネスとは,苦しみとの「新たな関わり方」を身につける訓練と言えます。